ステンレス SUS304 シームレスパイプをNC旋盤加工
ステンレスパイプ SUS304の外径18×厚み2の材料を使用し、NC旋盤加工後、ベンチレースを使用し仕上げ加工をします。
NC旋盤加工とマシニング加工については、横浜市神奈川区にある東北製作所にご相談ください。
弊社は横浜市神奈川区でCNC旋盤およびマシニングを使用して切削部品の加工を行っています。
直接の部品加工のご依頼や、お見積もりについて、皆様のお力になれるよう協力させていただきます。
こんなことできる?こんな価格でできる?といったご質問にも挑戦いたします。
既製品では入手できないカスタムメイドな部品の加工も承っております。
お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
仕上がり寸法は外径17.5、内径14.7、長さ44.4で、両端に15.8長さ1.55の段を加工します。
これだけ薄く長いとドリル加工が大変で、ちょうど良いサイズのパイプが有りましたが、今度はチャッキングが大変でした。
パイプの厚みが2mmで薄い為、油圧チャックでは変形の恐れがあり、完成するまでは恐怖でしか有りませんでした。
何事も経験と言いますが、1個完成すると何ともない仕事になりました。
FAX:045-373-9155に軽い連絡先を含め、図面を入れて頂ければ、確認後ご連絡します。
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NC旋盤加工
1.チャッキング
必要な長さを出し、チャッキングする。パイプが薄いため、神経を使いました。
外観上潰れた感は無かったため、油圧チャックの圧力は普段と変わりなくでチャッキングしました。
2.外径荒加工
荒加工用の刃物を使用し、端面及び外径を荒加工する。
ネット等で調べると、同じSUS304でも粘り気がある、みたいな事が載っていましたが、切子は確かに粘り気があるような切子でした。
中が中空だと加工時に鳴く(振動でビビル)刃物が削りにくい等の不具合も有りませんでした。
パイプ材の仕事の場合、表面を切削するのか?しないのか?が問題になり、見積もりに大きく影響します。
3.内径荒加工
内径用の刃物を使用し、内径を荒加工する。
長さ44.4mm分加工するため、内径用の刃物の突き出しが長くなったため、
何かビビり(刃物が振動し、加工面に影響)等の不具合が出るかと思いましたが、大丈夫でした。
普通の鋼シャンクのホルダーより、超硬補強シャンクのホルダーを使用します。
超硬補強シャンクは値段は高いですが、この様に長く出して加工する場合は最高に良いです。
利益が出た場合等、各サイズちょこちょこ購入すると逆にチップがもつため経済的です。
折ったりした時のショックは計り知れません。
また、メーカーのキャンペーン等で安く購入出来る時が有るので、工具屋さんになんとなく相談しておくのも良いでしょう。
4.溝加工
溝加工用の刃物を使用し、チャック側の段を加工する。
NC旋盤で出来る範囲を全て加工すると、仕上げ工程が減り、寸法も安定し、品質も向上します。
そのため、突っ切り部分の外径も面取りをします。
仕上げ代+0.2mm程度の大きさの面取りをします。
5.内径仕上げ加工
3.内径の荒加工用の工具で仕上げ加工。使う刃物は同じでもプログラムで仕上げの条件を出します。
この工程で内径の寸法と、表面精度を出します。
内径は突き出しが長くなるとモリモリ削れないため、荒加工もでき、仕上げも出来る刃物にします。
適度に削れ、適度に仕上げ面がきれいになる、中仕上げ程度の刃物を使用します。
6.外径仕上げ加工
外径仕上げ用の刃物を使用し、外径及び端面を仕上げる。
この工程で外径の寸法と表面精度を出します。
チャック側の長さは0.3程度長くして最後に仕上げます。
7.突っ切り加工
4.溝加工用の刃物を使用し、突っ切る
本来は突っ切り用の刃物を使用しますが、今回は肉厚が薄いため、溝加工用の刃物で突っ切ります。
その際にチャック側の端面の面取りもします。
8.引張
専用の引張用の工具を使用し、
挟む→チャックオープン→必要な長さを引っ張る→チャッククローズ→工具逃がす
の一連の流れをプログラムして、1m分の材料を量産加工します。
ここまででNC旋盤加工は終了、プログラムが先頭に戻り2個目の加工に入ります。
ベンチレース加工
専用のチャックを加工し、チャッキングします。
ベンチレースはコレットチャックの為、この様な薄物の加工には最適です。
ただしあまり把握力が強いわけではないのでモリモリ加工には向きません。
奥側の刃物で端面を仕上げる。NC旋盤で突っ切ったままでは表面がどうしてもガサガサになってしまうので、仕上げは必要です。
手前側の刃物で内径の面取り
以上でこの製品は完成です。
見積もり、ご相談お待ちしています。
ステンレスパイプ一口メモ
ステンレス管は、その製造方法の違いにより、引き抜き管(シームレス管)と溶接管(シーム管)の2種類が有ります。
SUS304化粧管(HL)は180#ベルトで研磨し、更にヘヤーライン仕上げしたものです。1本ごとにビニール袋に入れてあります。主な用途は建材、家具、車輌、インテリア等です。400#ベルトで研磨品も有ります。
SUS304(HL)四角菅、平角管は溶接鋼管を角形に成形し、表面を180#でHLをかけたものです。1本ごとにビニール袋に入れてあります。400#研磨品も有ります。
配管用継目無ステンレス鋼鋼管が一般的なシームレスパイプです。みなさまも何処かで目にしていると思います。
SUS304切削性一口メモ
SUS304は、ステンレス鋼の中でも特に代表的な材質であり、オーステナイト系に分類される。
クロム(18%以上)とニッケル(8%以上)を含むため、18-8ステンレスとも呼ばれる。
例えば、ステンレス製のザルなどに「18-8ステンレス」と表示されていることがある。
切削性は各社、専用の刃物が存在する程なので、使用頻度は非常に高く、重要な材料だと思います。
切削が大変な理由として
1.SUS304は熱伝導がが低いため、切削加工を行う際に工具の先端部分に熱がたまりやすい。結果、工具が痛む事になります。
2.鉄などの金属と比較して粘性が高く、加工硬化しやすい特徴がある。
3.SUS304は被削性指数が約35であり、削りにくい材料とされています。
これらを解決するためには、適切な工具を選び、しっかりクーラントで熱を逃がす事に注意が必要です。
工具に対しては、各メーカー様が日進月歩でいろいろな問題を解決する努力をしています。
最新の情報が手に入るように工具屋さんとの付き合いも重要です。
別のステンレス切削加工品の紹介
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