タップ加工の事例|NC旋盤、マシニング加工によるタップ加工
タップ加工とは、金属などの素材に内径ねじ(めねじ)を制作する加工方法です
主に下穴を開けた後、タップ工具を使ってねじ山を形成します
機械部品や締結部品の製作に欠かせない工程で
NC旋盤やマシニングセンタを用いた高精度なタップ加工にも対応可能です
東北製作所では、ステンレス・鉄鋼・アルミ・真鍮など多様な材質に対応し
大径・小径・深穴・量産品のねじ加工も承っております
バリやねじ潰れを抑えた美しい仕上がりで、試作から量産まで柔軟に対応可能です
タップ加工とは、下穴にねじ山(内ねじ)を制作する加工方法で
ボルトやねじを締結するために欠かせない工程です
専用のタップ工具を使用し、CNC旋盤やマシニングセンタで高精度に加工します
タップ加工には大きく分けて2種類、通り穴(貫通)と止まり穴(不貫通)が有ります
どちらも専用のタップが有ります
東北製作所では、SUS304やSS400、A5052などの材質に対応し、
大径・小径・深穴・高精度なタップ加工が可能です。
バリの少ない美しい仕上がりと安定したねじ精度で、試作から量産まで柔軟に対応いたします。
また、M3〜M14程度のねじサイズに対応しており、
並目・細目・管用テーパねじ(PT)など、用途に応じた各種ねじ規格にも対応可能です
【加工例】
東北製作所では、以下の仕様で加工を行いました
- 材質:ステンレス、鉄鋼、アルミ、真鍮等
- 素材:丸棒、角棒
- 工程:NC旋盤、 マシニング
- ポイント:
- ねじの形状によるタップ選択(通り、止まり)
- 材質によるタップの選択
- 下穴の選択
- 切りくず排出を考慮したタップ条件
- 数量による選択
- 小ロット・特注品による選択
図面を確認し、タップを決め、下穴を決めます
失敗アルアル・・・この深さのねじを加工した事が有ると思い見積もりしたが、実際はもっと深く新規でタップを購入する事になる(大赤字)
代表的なタップの種類
ポイントタップ・・通り穴用タップ、切子が切削方向に出る為、貫通穴に適している
スパイラルタップ・止まり穴用タップ、切子が切削方法と逆に出る為、止まり穴に適している
ロールタップ・・・盛り上げタップ、切子が出ないため、通り、止まりに適している→下穴の管理がシビヤ
代表的なねじの種類
メートルねじ
ISO(国際標準化機構)で規定されたMねじのことで、
最も一般的に使用されているねじ規格のひとつです。
「M」はメートルねじ(Metric)の略で、たとえば「M6」は外径6mmのねじを意味します
ピッチ(ねじ山の間隔)は並目と細目があり、用途に応じて使い分けられます
特徴:
- ねじ山の角度:60度 → ウィットねじ(55度)よりも鋭角で、締結力と加工性のバランスが良いです。
- 単位:ミリメートル(mm) → 呼び径やピッチなど、すべてがミリ単位で表記されます。例:M6×1.0(直径6mm、ピッチ1.0mm)
種類:並目ねじと細目ねじ
- 並目(標準ピッチ):一般的な用途に使われる
- 細目:ピッチが小さく、緩みにくいため振動の多い箇所などに使用
用途:
- 機械部品、建築、電子機器、自動車など、あらゆる産業分野で使用
- 日本国内では最も一般的なねじ規格
表記例:
- M8×1.25(呼び径8mm、ピッチ1.25mm)
- M10×1.5(呼び径10mm、ピッチ1.5mm)
ユニファイねじ
(Unified Thread)とは、アメリカやカナダなどで広く使われているねじ規格で
インチ(inch)単位で設計されたねじのことです
UNF(細目)やUNC(並目)などの種類があり
ねじ山の角度は60度で、ミリねじ(Mねじ)と同じですが、ピッチや呼び径が異なります
主に輸入機械や航空機部品、海外製設備との接続部品などに使用され、日本国内でも対応が求められるケースが増えています
・ユニファイねじの特徴
- ねじ山の角度:60度 → メートルねじと同じ角度ですが、山の形状や寸法体系が異なります。
- 単位:インチ(inch) → 呼び径やピッチ(TPI=Threads Per Inch)はすべてインチ表記。
- 例:1/4-20UN(直径1/4インチ、20山/インチ)
種類:
- UNC(Unified National Coarse):並目ねじに相当
- UNF(Unified National Fine):細目ねじに相当
- UNEF(Extra Fine):さらに細かいピッチ
用途:
- アメリカ製の機械、航空機、自動車部品、電子機器など
- 日本国内では、輸入機器の補修や海外向け製品で使用されることが多いです
互換性: → メートルねじとは互換性がありません。ピッチが異なるため、混用は厳禁です。
ウィットねじ
(Whitworth thread)とは、イギリスで開発されたねじの規格で、特に古い機械や英国製の機器でよく使われていたねじ山の形状・寸法体系のことを指します特徴:
・ねじ山の角度:55度(一般的なメートルねじは60度)
・山の形状が丸みを帯びている(山と谷の先端が丸くなっている)
・インチ単位で寸法が表記される(例:1/4インチ、3/8インチなど)
主な種類:
・B.S.W(British Standard Whitworth):一般的なウィットねじ
・B.S.F(British Standard Fine):細目のウィットねじ
・B.A(British Association):小ねじ用の規格
用途:
古い英国製の機械や自動車、オートバイ(特にクラシックカーやビンテージバイク)
一部の航空機部品や鉄道部品
日本でも、戦前の輸入機械や古い設備に使われていることがあります
管用平行ねじ(PF・G)
管用平行ねじ(PF・Gねじ)は、JIS(日本工業規格)で規定されたねじで、主に配管の接続部に使われるねじ山の規格です
かんよう、ではなく→くだようと読むのが正解です
皆様も職人の様にくだようと言いましょう
- ねじ山の角度:55度(ウィット形状)
- ねじの外径が一定:ねじの全長にわたって直径が変わらない
- シール性は別途確保:平行ねじ同士を接続する場合、シール材(シールテープやOリングなど)を使って気密・水密を確保する必要がある
- 記号:通常「G1/4」「G1/2」などと表記される(GはGasの略)
🌱 管用平行ねじと管用テーパねじの違い
項目 管用平行ねじ(Gねじ) 管用テーパねじ(Rねじ) ねじの形状 平行(直径が一定) テーパ(先細り) シール方法 シール材が必要 ねじ部のかみ合わせでシール可能 用途 継手や機器への接続部など 高い気密性が必要な配管接続部など 表記例 G1/4, G1/2 R1/4, R1/2 🌿 PFネジとPSネジの違い
項目 PFネジ PSネジ 正式名称 管用平行ねじ(旧称PF) 管用平行めねじ(旧称PS) 規格 JIS B 0202(Gねじ) JIS B 0202(Gねじ) ねじの種類 管用に用いられる平行ねじ 管用に用いられる平行ねじ シール方法 シールテープやパッキンが必要 同左(シール材で気密性確保) 用途 継手や機器への接続部など 継手やバルブの受け側など 表記例 PF1/4(≒G1/4) PS1/4(≒G1/4)
【お問い合わせ】
SUS304の通りネジ加工やタップ加工でお困りでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
特注品・小ロット・短納期にも柔軟に対応いたします。
- 「この加工できる?」
- 「この仕様でいくらぐらい?」
- 「納期はどれくらい?」
どんな小さなことでもお気軽にお問い合わせください。 フォーム・電話・FAXにて受け付けています
タップ1口メモ(選定方法と、切削条件)
今回はYAMAWA様のポイントタップを使用しましたが、選定方法と切削条件について記します。
YAMAWA様のホームページ及びカタログ等を確認すれば細かく記されていますのでそちらもご覧ください。
まず、通り穴(貫通)の部分にねじを加工するため、ポイントタップを使用します。
素材がSUS304の為、ステンレス用のSU+PO/SU-POタップのM12P1.75を使用します。
弊社ではいろいろな素材の加工をしますが、タップは鋼用、ステンレス用、非鉄金属用と揃えるようにしています。
タッピング速度はカタログ表示がVc=~10(m/min)の為、7m/minとします。
ここで気を付けないといけないのが、把握条件です。加工品をしっかりチャッキング出来るか?と言うことです。
しっかり把握できない場合は切削条件を下げて、様子を見ながら上げていきます。
非常に胃が痛くなる瞬間です。把握力が弱く加工品が回ってしますと折角大切に使用してきたタップが折れてしまいます。
また、使用している機械の条件も確認が必要です。
カタログがm/minなのに使用する機械の単位がmm/nimだったりしますので確認が必要です。
ここから切削条件の計算を始めます。
まずは回転数をもとめます n=(1000×Vc)/(パイ×Dc)単位は(min⁻1)の式に各数値を当てはめます。
n=回転数(min⁻1)
Vc=タッピング速度(m/min)→カタログ等より抜粋
パイ=3.14
Dcタップの外径(mm)→12
n=(1000×7)÷(3.14×12)=7000÷37.68≒185.77となり
回転数nは180~190(min⁻1)になります。
次に送り速度をもとめます Vf=n×f(mm/min)の式に当てはめます。
Vf=主軸の送り速度(mm/min)
n=タップの回転数(min⁻1)
f=タップの送り量(mm)=使用するタップのピッチ
Vf=180×1.75=315(mm/min)となります。
単純に先に求めた回転数×使用するタップのピッチで良いと思います。
まずは自分の使用する機械の単位を確認し、いろいろ有る単位をそろえ、出来れば必要な計算式などは
エクセル等で数値を入れれば答えが出るマクロを組んでおくととても便利です。
また、弊社のように古い機械を使用していると小数点以下の制御が出来ているのか不明の為、
ジャストの条件にすると良いと思います。
よって今回のタップ選定方法は
YAMAWA様のポイントタップ、ステンレス用のSU+PO/SU-POタップのM12P1.75を使用し
回転数180(min⁻1)、送り速度315(mm/min)で加工します。
加工例
・マシニングにて中心にM12P1.75の貫通ねじをタップ加工します
・M12P1.75タップ加工
今回は貫通ねじ加工の為、ポイントタップを使用します
切子が奥に排出されるため貫通ねじを加工する際はポイントタップが良いです




