機械材料について

第1節 金属と合金

1.1 金属材料と非鉄金属材料

地球上には、現在分かっているだけでも100種類以上の元素が有って、これが互いに組み合わされる事で種々の材料が出来ている。

我々が日頃接する自動車、工作機械、日用品などは、その種類は多いが、

これらに使用される材料は、鉄(Fe)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などの金属材料と、

ゴム、樹脂、木材などの非鉄金属材料に大別する事が出来る。

機械材料の分類を図1-1に示す。このうち自動車、工作機械などには、強度に優れた金属材料が多く使用されている。

例えば、自動車に使用されている材料は、軽量化をおもな目的として近年、非鉄金属と非鉄金属材料の使用が増加している。

これらの材料の性質をよく理解して、使用目的に合った適正な材料を選択することが重要である。

 

金属材料

鉄鋼材料      鉄・・・電解鉄、練鉄

   鋼・・・炭素鋼、合金鋼、鋳鋼

          鋳鉄・ねずみ鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄、可鍛鋳鉄、合金鋳鉄

非鉄金属材料   銅とその合金

   軽合金  アルミニウムとその合金

  マグネシウムとその合金

  鉛、すずとその合金(ホワイトメタル)

  チタンとその合金

 

 1.2 金属と合金

一般に工業材料として用いられる金属は、単体の金属として用いられることは少なく、

ほとんどが合金のかたちで用いられる。

合金とは、主体となる金属にほかの金属又は、非鉄金属を加えて融合したもので、

金属の性質を有するものををいう。

金属や合金は、一般に次のような金属的性質を共通にもっている。

①不透明で特殊な色と光沢(金属光沢)を有する。

②板や棒のように薄く細く伸ばす事が出来る。

③熱や電気を良く伝える。

④常温では固体である。

金属材料として重要な性質は、強さ、硬さ、粘り強さ(じん性)のほか、比重、比熱

用融点、膨張係数及び耐食性などであるが、これらの性質は、合金の成分や配合を調整することにより

広範囲に変える事が出来る。

しかし、一つの材料ですべての要求を満足させることはできないので、そのとき重要とするところに

重点を置いて選ぶようにする。

 

第2節 金属材料の分類

2.1 金属の変形と成型

金属の成型法は、大別すると切削法と非切削法になる。

切削法は、不要部分を削り取る成型法であり、

非切削法は、体積を変えないで変形させる成型法である。

非切削法の代表的なものを上げると、鋳造、鍛造、圧延、引抜き、押出し、焼結等が有る。

2.2成型法による分類

(1)鋳造

金属を溶解して鋳型に流し込み固めたもので、鋳物と呼んでいる。

同じ成分の金属の場合、後述する鍛造や圧延で作ったものに比べて強さは劣るが

大きなものや複雑な物の製造に適している。

 

a普通鋳造法

固めた砂型を用いる砂型鋳造法、

けい砂をレンジで固めたシェル型を用いるシェル型鋳造法

鉄鋼材料の型を用いる金属鋳造法等が有る。

bダイカスト法

溶けた金属に圧力をかけて金型に注入する方法で圧力下で金属を凝固させるため

鋳造欠陥が少なく、非鉄金属材料の鋳造法の主流である。

 

(2)鍛造

金属をハンマや

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です