鉄SS400 NC旋盤 マシニング加工 Φ60磨き材を使用し、内径Rc11/2ネジ 底面10-43長穴
横浜市でNC旋盤及びマシニングを軸に切削加工をしています。
今回はSS400φ60磨き材丸棒を使用し、Rc1 1/2内径ネジを旋盤加工し、
底面に10-43長穴をマシニング加工します。
写真を使用し工程を順を追って説明します。
外径の仕上がりが60の為、磨き材を使用し、加工します。
1.NC旋盤(端面荒加工)
旋盤用の荒加工の刃物を使用し、端面を荒加工する。
2.NC旋盤(穴あけ)
止まり穴になる為、タンガロイ社製のTACドリルで荒取り加工をする。
通常のドリルでは先端角の角度が付いた穴になりますが、TACドリルを使用すると底部分が平らになる為、
止まり穴を加工する場合、次工程の内径加工が楽になります。
タンガロイ社製TACドリルの特徴
優れた加工面と安定した切りくず排出性を追求したボディー
・4コーナー使用できる経済性に優れたTDXコンセプト
・吐出量のアップによる切りくず排出性の向上
・多様な被削材や加工環境に合わせた選択が可能
・高剛性かつ高信頼性を追求したボディ
・耐溶着性及び耐チッピング性を飛躍的に向上
3.NC旋盤(センターリング)
底面に長穴加工が有る為中心にΦ9.5の穴を加工する。
ドリルが曲がらない為にセンターリング加工する。
止まり穴の場合完全止まり穴(中心まで)より穴が開いている方が楽に加工出来ます。
4.NC旋盤(中心穴あけ)
止まり穴の中心部分の除去と、
底部分のマシニングの荒加工の為、φ9.5の穴を開ける。
5.NC旋盤(内径荒加工)
内径加工用の刃物を使用し、内径加工する。
今回は内径止まり穴の為、先端が大きく逃げている刃物を使用する。
入口はR1 1/2の内径ネジの為の面取りをする。
6.NC旋盤(内径R1 1/2ネジ切り)
内径ネジ切りチップには大まかに分類すると、
メートルネジ用と、ユニファイネジ用の先端60°のチップと、
管用平行及びテーパーならびにウィットネジ用の先端55°のチップと、
台形ネジ用の台形30°、29°が有ります。
さらに、おのおののチップにさらい刃付きと無しが存在します。
加工するネジに合ったチップを選択しますが、1箱に5個入って1セットの為
選択を間違えると大損します。
今回は管用テーパーネジのさらい刃付きの鉄用を選択しました。
さらい刃付きのチップで加工されるネジの特徴としては
①ねじ山の角が取れて仕上がり品位が向上(感触がなめらか)
②さらい刃の切り込み量を前加工で考慮する必要がある
③ピッチごとにチップの型番が決まる
7.NC旋盤(端面仕上げ)
外形の面取りを行いながら端面を仕上げる。
8.NC旋盤(突っ切り)
溝入れ加工用の刃物を使用し、製品を突っ切る
パーツキャッチャーを出し、落下する製品をキャッチする。
手で製品を取り1工程目から繰り返し加工する。
以上で旋盤加工は終了
1・マシニング(バイスチャッキング治具作成)
2・マシニング(端面加工、FM加工)
タンガロイ社製の肩削りカッターを使用し、端面加工
3.マシニング(φ9.5穴あけ)
NC旋盤加工時に使用した9.5のドリルを使用し、荒穴あけ加工
長穴を加工する際の始まりと終わり部分に穴を開ける
Z方向(深さ)方向に切削できるエンドミルは有りますが、欠損等の確認がしにくい為穴を開けてしまいます。
次工程のエンドミル加工が楽になる。
4.マシニング(ラフィングエンドミル加工)
ラフィングエンドミルφ8を使用し、長穴の荒加工
ラフィングで加工すると切子が細かくなり、重切削が出来、荒加工に向きます。
早く加工が出来る。面精度は良くない
5.マシニング(面取り)
ノガジャパン社製の裏座ぐりミニチャンファーを使用し、
表面と裏面を1本の刃物で加工します。
表も裏もミーリング加工で面取り・バリ取りが出来ます。
6.マシニング(長穴仕上げ)
仕上げ用のエンドミルを使用し、長穴を仕上げる
使用時の止めネジを支給して頂き、ネジの確認、寸法はノギスで確認し、完成
以上で製品として完成です。
見積もりご相談お待ちしております。
1番早い方法としては、045-373-9155に図面をFAXして頂き、
045-381-6072に電話して頂くのが弊社としても有難いですし早いです。
困った時の知恵袋 YAMAWA 管用ネジ編
管用テーパーネジは、旧JIS規格ではPT1/2-14などとPTの呼び記号が使用されていました。
現行のJIS規格ではRc1/2-14などとRcの呼び記号が使用されます。
でも実質的な、めねじ寸法はPTもRcも同じで変わりません。
旧JIS PT1/2-14 の谷の径の基準寸法は20.955 有効ネジ部の長さ12.7
現JIS Rc1/2-14 の谷の径の基準寸法は20.955 有効ネジ部の長さ12.7
「管用テーパめねじ」は旧JIS規格ではPT1/2ー14などとPTの呼び記号が使用されていました。
しかし、現行のJIS規格ではRc1/2-14などとRcの呼び記号が使用されます。
でも、実質的な、めねじ寸法は、PT1/2ー14もRc1/2-14も同じで変わりません。