銅 四角棒12をマシニングによる非鉄金属の切削加工をします。
マシニングによる銅の切削加工を写真とともに工程をおって説明します。
銅の12×12の四角棒の製品を佐藤より支給頂きマシニング加工します。
はじめに旋盤でM8のオネジ部分を加工して支給して頂きます。
銅は非鉄金属に入りますが、専用の工具も有るくらい切削加工しにくい材料です。
近年、銅の材料価格は乱高下しており、材料の見積もり有効期限が当日なんて事も有る位です。
1.エンドミル加工
エンドミルを使用し、図面の形状に加工します。
今回はステンレス用の超硬エンドミルを使用します。
銅用のエンドミルも有りますが、数量がそんなに多く無いため、
手持ちのエンドミルを使用します。
材料が上がり、物価も上がるが、加工賃(手間賃)は一向に上がりません
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バイスに製品をチャッキングし、エンドミルで加工します。
エンドミルを回転させ、プログラムにてエンドミルを動かします。
向こう側は長さ13、角度15°で右に加工
▢部分の長さ68.8±0.15を出しながら
手前側に長さ2.22、角度90°で加工します。
ノギス等で測定出来る物では無い為、初回ロットは緊張しました。
2.面取り加工
ノガ・ジャパン様の裏座ぐりミニチャンファーを使用し、
表と裏を1本の刃物で面取りします。
表側の面取り
裏側の面取り
分かりにくいですが、面取りが出来ています。
3.仕上げエンドミル加工
マシニングで加工する場合、同じエンドミルで荒加工、仕上げ加工を
行う場合が有りますが、今回は長さ方向に公差が入る為、仕上げ用を使用します。
荒加工と同じプログラムを使用し、仕上げます。
補正(エンドミルの太さ)を変える→機械をだます
以上で完成です。
見積もり、ご相談お待ちしております。
一口メモ
・一般に金属は冷間加工によって加工硬化を起こし、その加工率によって引っ張り強さ、
伸び、硬度などの機械的性質が違ってきます。
・JISでは、伸銅品の機械的性質の違いをそれぞれの規格の中で
軟質、1/4硬質、1/2硬質、硬質、バネ硬質等に規定しています。
・伸銅品の質別は最後の焼鈍しおよび、圧延、引き抜きなどの加工によって整えられます。
・硬質(H)は強い冷間加工を行って硬くしたもので、高い強度を必要とする場合に用いられます。
・1/2硬質(1/2H)は、1/4硬質より更に強く加工した物で、打抜性がよく、曲げ加工などした後
ある程度強度を必要とするものなどに適する。
・伸銅品とは、銅および銅合金を板・条・管・棒・線の形状に加工した製品の総称です。