アルミ バー材でNC旋盤加工+ベンチレース加工+マシニングセンター加工をします。

A5052 アルミ バー材をCNC旋盤加工後端面をベンチレースで仕上げマシニングを使用し、タップの切削加工をします。

CNC旋盤で1次加工、ベンチレースで端面仕上げ加工、マシニングでタップ加工の順番になります。

素材としてΦ70×500Lを使用し、CNC旋盤で加工を行います。バー材を使用するため、コストを抑えた加工が可能です。

NC旋盤加工とマシニング加工は、横浜市にある東北製作所にご相談ください。

アルミ NC旋盤加工

アルミ NC旋盤加工

私たちの会社は、神奈川県横浜市にてNC旋盤やマシニングなどの機械を用いて、切削部品の加工を行っています。

皆様のご要望にお応えできるよう、多岐にわたる業界との連携を持っておりますので、見積もりやご相談にも積極的に対応させていただきます。

お問い合わせは、フォーム、電話、またはFAXでお気軽にどうぞ。

 

関東地方では通常、アルミの丸棒にはA5056が用いられますが、時折、顧客の要望でA5052が指定されることがあります。

アルミの板材はA5052の為、溶接等を考慮してA5052を要望されるのか?までは分かりかねるので、加工者は図面に忠実に加工します。

お客様にA5056ではダメですか?と問い合わせると、良いよと返答された場合見積もりを安くしたくなります。

当社のような小さな町工場ですと、材料在庫は他に使用できないと大きな負担になります。

最近では、アルミ材料店でも在庫があり、一般的に流通しています。かつては入手が困難でしたが、現在は容易に手に入ります。

 

今回の加工品について、写真を用いて工程を順番に説明します。

A5052 NC旋盤加工+ベンチレース端面仕上げ+マシニングタップ加工

1,CNC旋盤

1工程、端面、外径荒挽き加工

荒加工用の刃物を使用し、端面と、外径を仕上げ代を付けて加工する。

アルミは柔らかい材料ですが、切子がつながりやすく、その切子が製品を傷つけてしますため、

切削条件出しが重要になります。気持ち切削速度を早くします。

DSC00821  加工後→DSC00822

 

2工程、ドリル加工

通常ドリルはは各サイズごとに揃えないとだめですが、Φ20以上で各サイズを揃えるのは無理がある為、

弊社ではチップ式のドリルを使用し、内径バイトで仕上げます。

ハイスドリルより高速かつ、刃先に有るオイルホールから切削油が出るため切粉の排出に優れ、各メーカーよりいろいろな名前で発売されています。

今回は仕上がりがΦ33の為25のドリルを使用します。

DSC00823 拡大→DSC00824

加工後→DSC00827 拡大→DSC00825

 

3工程、内径粗挽き加工

端面及び外径加工と同様に、切粉のつながりを気にして切削条件を決めます。切粉が長くつながり、

内径加工用の刃物にからまると、スリキズさらには巻き付いた切粉で製品が削れてしまいます。

切り込み量、切削速度を最適にし、切粉が絡まないようにします。特にアルミニウムのA5000径は絡みやすいです。

今回の様に太い内径加工用の刃物を使用できる場合はまだ良いですが、細い刃物の場合はさらに大変です。

 

DSC00828 拡大→DSC00831

DSC00834 ←加工後 拡大→DSC00835

 

4工程、外径溝加工

溝バイトは使いますが、見た目の溝を入れるわけではなく、全体を溝とし、

外径バイトが入らない部分の径を仕上げます。

右側の寸法がΦ68に対し、溝バイトで∮67に加工します。

見た目にスジが残りますが、後に仕上げます。

使用する機械の加工能力を考慮し、最も迅速かつ経済的に美しく加工する方法を見つけることは、加工者の技術を示す瞬間です。

DSC00837 拡大→DSC00836

DSC00838 ←加工後 拡大→DSC00840

 

5工程 外径、端面仕上げ加工

仕上げ用の刃物を使用し、端面と外径を仕上げ加工します。

DSC00842

 

6工程 端面センターリング加工(リーディング加工)

P.C.D.42上にM6深さ12のネジを加工する為

センターリングドリルは、ドリル穴加工前のセンターリング(もみつけ)加工と、面取り加工の2つを同時に加工する事が出来ます。

センターリング加工は穴あけ加工の位置精度を向上させる効果が有り、面取り加工にはタップでのねじ立て加工時の端面のかえりを防止したり、

穴加工時に発生するバリを取り除く効果が有ります。

今回はロールタップを使用する為、下穴の寸法管理は重要になります。

DSC00846 拡大→DSC00847

DSC00849DSC00851 ←加工後 拡大→DSC00848

 

7工程 端面穴あけ加工(ねじ下穴)

ネジ用の下穴は使うタップ、メーカー、精度(旧1級、2級)などにより変わります。

今回はYAMAWA製のロールタップを使用する為、ドリルは5.55を使用します。

DSC00852 拡大→DSC00853

DSC00855 ←加工後 拡大→DSC00854 良い大きさで面取りまで出来ています。

 

8工程 タップ加工(ネジ加工)

今回は止まり穴で素材がアルミの為、ロールタップ(溝なしタップ)を使用します。

溝なしタップの特徴として ・切りくず(切粉)を出さない ・めねじ精度が安定する ・折損強度が大きい等が挙げられますが、

止まり穴の為、切粉を出さないが最も大きな選択理由です。

ただし、ロールタップは下穴の寸法公差がシビヤです。

DSC00857拡大→DSC00858加工後→DSC00860拡大→DSC00859

 

9工程 内径仕上げ加工

粗挽きの切削条件ですと、どうしても切粉が絡まない様にする為、表面が荒く寸法もバラツキがちです。

削り代も少ないため切削スピードを遅くしても切粉のからまりは少なく、柔らかい為キズを付ける可能性も少なくなります。

DSC00862拡大→DSC00861加工後→DSC00863拡大→DSC00864

↑荒引時の表面のボソボソ、バサバサは無くなり、表面につやが出た感じになります。

 

 

10工程 外径溝バイトでの仕上げ、突っ切り

外径は1段下がる為通常のバイトでは仕上げられない為、溝入れ(突っ切り)バイトで仕上げます。

粗挽き時と同じ刃物を使用しますが、切削条件を変更する事で充分に仕上げ面を確保できます。

DSC00866拡大→DSC00865そのまま突っ切りDSC00867

パーツキャッチャー出し落下DSC00869拡大→DSC00872DSC00870

 

11工程 引き出し工程

専用の工具(挟み込む)で材料を挟み込み、チャックを開き、既定の寸法まで引っ張り、チャックを閉じ、1工程目から作業を繰り返します。

DSC00873 DSC00874←工具を下げはさむ

DSC00875チャックを開き右に移動DSC00876チャックを閉め上に逃がす

 

引張の道具が材料を挟む→チャックオープン→必要寸法引っ張る→チャッククローズ→道具を逃す

以上までがCNC旋盤加工での一連の作業で、プログラムは1工程に戻り2個目の作業に入ります。

 

ベンチレース加工

DSC00920専用のチャックを作る

DSC00921画面上の刃物で端面を仕上げ、(全長54L)  手前の刃物で外形、内径の面取りを行う。

DSC00922端面仕上げ、結構煙が出ます。(切削時の油の過熱による)DSC00924

DSC00923内外径面取りDSC00925

以上でベンチレースの加工は終わり、チャックを開き製品をとり、別の製品をチャッキングして2個目に入ります。

以上で旋盤系(材料が回転し、刃物が削る)の仕事は終了です。

 

マシニング加工(MC加工)

 

ターニングセンターでのM6の反対側に90°の位置にM6ネジを加工する

位置出しの為にチャックには位置出し用の治具が取り付けられています。

1工程 センターリング加工(面取り)

センタードリルを使用し、タップの位置にセンタ加工する。

この工程によりドリルの位置のずれや曲がりが無くなります。

DSC00961チャッキングDSC00963センターリング刃物DSC00962加工後DSC00964拡大DSC00965

 

2工程 ドリル穴加工(ネジ下穴)

旋盤加工同様に5.55のドリルを下穴加工として使用します。

ネジ下の寸法公差はシビヤになります。ピンゲージ等を使用し、管理します。

DSC00967ドリルDSC00966加工後DSC00968拡大 DSC00969

 

3工程 タップ加工(ネジ加工)

旋盤加工同様にYAMAWA様のロールタップを使用します。

ネジ加工時に切子が出ない、ネジの制度が出る等の利点は大きいです。

細い止まり穴のネジ加工に向いています。

DSC00972タップ拡大→DSC01024加工後→DSC00974DSC00975

 

以上で全加工終了です。

見積もり、ご相談お待ちしています。

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