A5052 CNC旋盤加工 Φ48×68L 2-M3
アルミ A5052のΦ50丸棒バー材(1m)を使用し
仕上がり寸法、外径φ48、長さ68、端面に2か所M3タップをNC旋盤にて切削加工します
NC旋盤加工とマシニング加工は、横浜市にある東北製作所にご相談ください
当社は横浜市神奈川区にてNC旋盤やマシニングセンターなどの機械を駆使し、切削部品の加工を行っております
多岐にわたる業種との連携もありますので、見積もりやご相談にも積極的に対応させていただきます
外注加工先をお探しでしたら、ご相談ください
お問い合わせは、フォーム、電話、またはFAXでお気軽にどうぞ
今回はアルミA5052Φ50の丸棒から加工します
丸棒はA5056、板はA5052が最近まで一般的でしたが、最近はA5052の丸棒からの旋盤加工の仕事も多くなりました
材料屋さんで入手出来れば良いのですが、最近はめっきりお客さんの要求納期が短くなり、少量で取り寄せになると(材料屋さんでの在庫なし)
送料も馬鹿にならなくなります。56ではだめなのでしょうか?
一説によると関西方面では52の丸棒は一般的?パナ〇ニック様、ト〇タ様等のご要求?
諸説有りますが、材料入手くらいの納期はほしいですね
アルミは特に柔らかい素材で加工しやすく思われがちですが
刃物の痛みは少ないものの、切粉(削り粉)がつながりやすく、からまり、からまった場合
表面のキズの様に見えてしまい結構加工者泣かせの材料です
切子がつながり製品を傷つけることをカッターマークと言い、加工者にとっては恥ずかしい傷です
切粉がつながって、製品、バイト等にからまったまま加工すると出来上がりの製品の表面ははガジガジの、ガサガサになりかねません
また、落下時の打痕、製品同士の擦り傷等、取り扱いも気を使います
CNC旋盤加工
1工程
端面、外径荒加工
規定の寸法を出しチャッキング
加工後の写真では表面が綺麗に見えますが結構スジが目立ちます。(良い具合に写真が綺麗に取れました)
回転に対し、送りが早いため、筋状の表面になります。
送りを早くすることにより切子の繋がりを最小限にします。
2工程
端面、M3用センタリング加工(Φ41)ネジの下穴の位置出しを含め、深く加工するとネジの面取りまで加工出来ます。
中心穴用ドリルセンタリング加工
拡大→←Φ41部分 センタリング加工と同工程でM3用の面取りまで加工します
3工程
中心穴用ドリル加工、内径の仕上がり寸法がΦ15の為、ドリルはΦ14.8を使用します。
片肉0.1、径で0.2しか仕上げ代を残せないため、気を使う工程になります。
切子がつながらないようにドリルを入れては出しの動作を細かく行う事で切子の繋がりを最小限にします。
4工程
M3用下穴ドリル加工(2.65)今回はロールタップ(転造タップ)を使用しますので下穴は2.65を使用します。
ロールタップは盛り上げタップとも呼ばれますが、ネジ加工時に切子が出ないのが最大の特徴です。
デメリットとしては下穴の寸法公差がとてもシビヤです。
5工程
内径(Φ15)加工
長さが68有るので内径加工用の刃物はそれ以上に出さないと加工出来ません。
長く出すと普段とは違う問題が出ます。
単純に刃物がビビり、寸法や表面精度を悪くします。
そこで、内径加工用の刃物にビビり防止の為に超硬の板を内蔵した刃物が各社から発売されています。
値段は高級ですが、それ以上の価値が有ると思います。細い刃物に有効です。
6工程
端面M3加工(ロールタップ)
ロールタップはネジ加工時に切子が出ないため、細い止まり穴のネジ加工に有効です。
ただし、出来上がりのネジ下の寸法等の管理が必要になります。
拡大→加工後→
7工程
溝バイト(突っ切り)を使用し、Φ30加工
本来は、写真向かって左側から加工すれば早いのですが、形状的に右側にM3のタップがある為この様な加工をします
NC旋盤加工後、マシニングセンターでM3を加工するのですが、すべての機械にチャッキングの道具が必要になり
早く加工出来ても、治工具代、人件費がより多くかかる為、割高となってしまいます
どの機械を使用し、どの様な加工をするとお安く出来るか加工者の腕の見せ所です
Φ30部分の加工後突っ切ります
パーツキャッチャー
この段階でプログラム的にパーツキャッチャーを閉じ自動的に次工程に進めますが、製品が大きすぎると、打痕、圧痕の原因になりますので人が拾います
8工程
引き出し
←突っ切った端面に引き出しを寄せる←真っ直ぐ下ろし、素材を挟む
道具を材料に近づける→材料を挟む→チャックオープン→必要寸法引っ張る→チャッククローズ→道具を逃す
以上でCNC旋盤加工は終了し、プログラムが最初に戻り1工程より加工を再開します
ベンチレース加工
1工程
ターニングセンタで加工した製品の突っ切り面を仕上げる
写真右側の工具で端面を削り仕上げる→全長、面精度を図面の要求に仕上げる
写真手前の工具で内径の面取りをする
以上でこの製品は完成です