C3604の∮35 CNC旋盤加工オスネジM10×P0.75加工します
CNC旋盤加工+ベンチレース加工
C3604は快作黄銅で60/40黄銅系の成分に、第3元素として鉛を添加する事で切削性が大幅に改善された真鍮です。
真鍮の中でもC3604は特に被削性に優れています。
(切り屑処理性、仕上げ面品質、切削抵抗及び工具寿命等を考慮した評価)
C3604は真鍮において切削だけを考えた最も適した材料です。
C3604∮36の素材からM10×P0.75及び端面にすり割り(幅2.5深さ2.4)をワンチャックで加工します。
通常は旋盤で形状を加工したのち端面にすり割り(幅2.5深さ2.4)を加工し、やすり等でバリ取りを行います。
何度もチャッキングする事により、チャック傷(切粉噛み)芯ズレ等が発生しやすくなりますが
ワンチャックで加工する事により工程を省き早く安く製品を製作できます。
M10×P0.75極細目のネジで特殊なネジの部類に入ると思います。
取り付ける刃物を変更する事により、すり割り幅を変更でき、ネジも小さくも大きくも出来ます。
1工程.外径、端面荒挽き加工
∮36のC3604×1000mmをNC旋盤に入れチャッキング(捕まえる)します。
仕上がり寸法が∮35の為1サイズ大きな材料から外径を加工し、仕上げます。
NC旋盤はプログラムにより刃物が数値制御され形状は自在にできます。
また、一気に加工せず、切り込み量を変化させられるので下記写真のように
∮36から∮10まで切削するのも問題ありません。
太さ、長さで加工方法を決めます。
2工程.外径ネジ加工
ネジ加工用刃物を使用し、外径のネジを加工します。
ネジ加工にはネジの種類メートルネジ?かインチネジ?かで、ネジの角度を決めます。
メートルネジ→ネジ山の角度60°、インチネジ→ネジ山の角度55°
ネジは基本的に先端に面取りをしますがそこにバリが出る為、
ネジ加工→仕上げ加工→再度ネジ仕上げ加工加工と言う工程で綺麗でバリの無いネジが加工出来ます。
3.端面すり割り加工
すり割り部分の図面寸法のエンドミルを取り付け加工します。
エンドミルはタレット部分に取り付けエンドミルが回転します。(回転工具)
4.外径及び端面仕上げ加工
図面に従い、外径∮35仕上げ後、端面及びネジ外径を仕上げる。
5.溝バイトで裏の面取り加工
裏側の外径∮35の面取りをする。
6.突っ切り→パーツキャッチャー(製品拾い)
製品を突っ切る。
7.材料引き出し
引き出し専用の爪で素材を挟み込み、チャック開き→規定の寸法に引き出す→チャック閉じ
上記状態でNC旋盤はプログラムが1工程目に戻り新たに加工を始めます。(材料分連続加工)
ベンチレース加工
ターニングセンターで加工終了品をベンチレースで仕上げます。
ターニングセンターを使いワンチャックで加工する事により平行度、同軸度、垂直度は問題になりません。
ベンチレースは標準のコレットチャック(1〜26mm)とブランクチャック(生爪)が有り、加工内容により使い分けます。
チャッキング