GOA 黒皮材をNC旋盤加工 Φ16 外径Φ12.3内径Φ7.7全長6.6
GOA黒皮材を、NC旋盤及びベンチレースを使用し切削加工を実施します。GOAとは大同特殊鋼様規格の材料です。
φ16の黒皮材を使用し、仕上がり寸法、外径Φ12.3 内径Φ7.7 全長6.6に加工します。
NC旋盤加工とマシニング加工は、横浜市にある東北製作所にご相談ください。
完成品
弊社は横浜市にてNC旋盤およびマシニングを中心に切削加工を行う部品加工業者です。
皆様のご要望にお応えできるよう、多岐にわたる業種との連携もございますので、
見積もりに関するご相談をお待ちしております。どのような要望にも対応します。「これができるか?」「この価格でできるか?」にも挑戦いたします。
お問い合わせは、フォーム、電話、またはFAXでお気軽にどうぞ。
なぜこのように中途半端のサイズかと言うと
切削加工後にお客様で熱処理→研磨の工程を実施するため研磨代を付けた仕上がり寸法になります。
今回の様な部品製作をNC旋盤加工、CNC旋盤加工、金属加工、金属機械加工といろいろな呼び方をします。
また、非鉄金属の場合は、同じくNC旋盤加工、CNC旋盤加工、非鉄金属加工非鉄金属機械加工と呼んだりもします。
某、東京?芝浦?方面の会社様の仕事です。
今回の加工品を写真を使用し、工程を順を追って説明します。
NC旋盤加工
今回使用する工具(刃物)は
1.外径、端面荒加工用刃物
2.外径、端面用仕上げ加工用刃物
3.センターリング加工用刃物
4.ドリル
5.内径、荒加工、仕上げ加工用刃物
以上5本と、専用の材料を引き出す治具を合わせて6本です。
ワッシャー、カラー、スペーサー等、外形を加工し、穴を開け内径を加工する場合は大体この6本となります。
ここで、問題になるのは内径加工です。なぜ内径加工は荒加工と仕上げ加工を1本の刃物で行うかと言うと、
内径加工用の刃物は、太さがキーになります。
今回は内径の仕上がりがφ7.7のため、φ5の内径加工用の刃物を使用します。
刃物が細い為、必然的にバリバリ削る事は出来ません。このサイズの刃物のチップは
ある程度削れ、仕上げも可能というバランスの良いチップを使用するため、荒,仕上げ加工に対応します。
NC旋盤加工1工程
素材を既定の長さにチャッキングし、外形、端面荒加工
NC旋盤加工2工程
センターリング加工→ドリル加工の前工程として取っ掛かりを付ける。
ドリルは曲がっても穴を開けてしまうほど、硬そうに見えてじつは しなやかです。
NC旋盤加工3工程
ドリル加工→今回は仕上がりが7.7の為7.5のテーパーシャンクドリルを使用します。
内径の仕上げ加工にも負担が掛からないようギリギリを狙います。
センターリング加工をしておくと中心にドリルが入ってくれます。
NC旋盤加工4工程
内径加工→研磨後の寸法を加味し、入口の面取りも研磨代分大きくします。
仕上がりC1→C1.15で加工
NC旋盤加工5工程
外形、端面仕上げ加工
ここまでで外径φ12.3、内径φ7.7は完成
NC旋盤加工6工程
外形溝入れバイトで突っ切り→反対側も面取り
反対側を面取りしておくと、次工程で1工程省略できます。
面取り後そのまま溝を入れて行くと、φ7.5辺りで製品は落下
パーツキャッチャーでキャッチ
NC旋盤加工7工程
チャックオープン→治具で引っ張る→チャッククローズ
プログラムが最初に戻り、1工程から加工開始。
以上でNC旋盤加工は終了
見積もり、ご相談お待ちしています。
ベンチレース加工
・ベンチレースのチャックはコレットチャックで専用に削って製作すれば、繰り返し精度も良く芯も出しやすいです。(振れ、平行、直角度)よって、仕上げには向くチャックです。これくらいの厚みの製品だと、油圧で潰れる。
・弊社NC旋盤は油圧のスクロールチャックで、がっちりチャック出来バリバリ削れますが、チャック時の精度は良くないです。チャックし直し時の(振れ、平行、直角度)
製品をチャックし、手前のカンナ台で内径面取り、C1.15カンナ台を45°に傾けることでC=45°を出す。
右側の刃物で端面を削る。全長6.6を出す。
以上で全ての加工終了
見積もりお問い合わせお待ちしています。
GOA一口メモ
GOAは大同特殊鋼株式会社様の特殊工具鋼です。
特徴は
①真空脱ガス精錬を施していますので、品質が安定しています。
②特殊元素の添加によってJIS SKS3に比し焼入れ性が大きいので比較的大寸法でもムラなく高硬度が得られます。
③合金成分の適正配合によって、微細なタングステン、クロムカーバイトが均一に分布し、耐摩耗性が優れております。
④球状化焼きなましを施しておりますので、被削性は良好で安定しています。
GOAとは、炭素工具鋼の一種で、日本工業規格(JIS)では、SKS3と規定されています。
冷間鍛造用の工具鋼として使用されることが多い。耐摩耗性や高度が高いことが特徴です。
GOAは熱処理によって硬化するため、加工性が悪く、切削加工には向かない場合が有ります。