SS400 NC旋盤加工 対辺17六角材M16P2オスネジL55

SS400の対辺17六角材を使用し、片側45°の溶接開先

反対側はM16P2の長さ65の雄ネジをNC旋盤を使用し、切削加工します。

写真を使用し、工程を順を追って説明します。

 

1工程、材料チャッキング

今回の製品は全長の仕上がり寸法が285の為、材料屋さんで286に切断して頂き

納入してもらいNC旋盤加工します。

弊社の付き合いの有る材料屋さんは切断長さのバラツキが少なく大変ありがたいです。

 

2工程、溶接開先荒加工

荒加工用の刃物を使用し、角度が45°のC面取りの開先の為、先端Φ10から45°で加工します。

何度も分けて加工するため、表面は荒いです。

 

3工程、溶接開先仕上げ加工

仕上げ加工用の刃物を使用し、仕上げる。

六角材の角(径方向)から端面のΦ10方向に加工し、そのまま0まで加工します。

その方向で加工すると外周にバリが出にくいです。

仕上げの刃物は芯を出しておかないと、寸法、表面精度、中心の加工残りが出ます。

 

以上で片側の加工は終了です。

 

4工程、M16ピッチ2外径、端面荒加工

必要な長さでチャッキングし、荒加工用の刃物を使用して、外径Φ16、端面及びネジの面取りを荒加工する。

 

5工程、M16P2ネジ加工

Mネジはミリネジとも言われ、山、谷の角度が60°でピッチはミリで加工します。

今回のM16P2を大まかに説明すると、外径Φ16でピッチは2mmとなります。

弊社は各ピッチの刃物をそろえており、今回はP2のサライ刃付きの刃物を使用します。

サライ刃は、山の部分も削る為、きれいなネジが加工できます。

ただし、長さ56を加工するのは大変です。

下記に1パス(1回)ごとの写真を添付します、ネジが出来る課程をご覧ください。

初めは0.2mm程度削り、段々削り量を減らし、最後は0.05mmで仕上げます。

ネジの大きさ、長さによって条件は変わります。

これだけ長いネジを加工するのは大変です。

 

6工程、面取り端面仕上げ加工

仕上げ用の刃物を使用し、ネジのバリ及び端面を仕上げ加工します。

ネジのバリが無くなり、全長は図面寸法にします。

最後にもう1度ネジを仕上げこの製品は完成です。

 

見積もり、ご相談お待ちしています。

 

SS400一口メモ

SS400は一般構造用圧延鋼材の一種です。

SSはStructural Steelの略で、数字は最低引っ張り強さを表します。

昔はSS41と呼ばれていましたが、現在の図面でも見かけます。

また、SGD41で指示される場合もあります。

弊社でも多く使用する鉄鋼系の材料です。

SS400は炭素量が低い為切削加工は問題なく刃物のもちも良いです。

切子がつながりやすく削りにくい面も有ります。

板金屋さんからの仕事が多く、SPCCとの溶接性が良いと考えます。

たまに鉄なら何でも良いと指示される事が有りますが、板金屋さんからの注文の場合はSS400を使用します。