STKM13Aの∮70×t15×30L加工後外径4-M10をCNC旋盤加工します
STKM13A SS400 機械構造用炭素鋼鋼管(シームレス管)→パイプ材を使用しCNC旋盤を使用し、切削加工します。
STKM13A(適用規格 JIS G 3445)は中炭素鋼の鋼管でポピュラーな機械構造用炭素鋼の鋼管です。
NC旋盤加工とマシニング加工は、横浜市にある東北製作所にご相談ください。
完成品
私たちの会社は横浜市神奈川区に位置し、NC旋盤やマシニングなどの機械を駆使して、切削部品の加工を行っています。
多岐にわたる業種との連携もございますので、見積もりやご相談にも柔軟に対応させていただきます。
弊社のCNC旋盤はバー材仕様になっていますので、φ70×t15(外径研磨)×1000を直接チャッキングします。
CNC旋盤のスピンドル(機械挿入寸法)がΦ70の為、
外径を研磨して加工します。外径は切削加工せず、研磨材をそのまま使用します。
パイプ材は曲がりや反り、外径の真円度が悪い等の問題から、ロットによって入る入らないが有りました。
材料が支給の為お客様で研磨加工をして頂けますが、弊社での研磨加工の場合いくらの損害が出たかとても心配になる仕事です。
お問い合わせフォームもしくは電話、FAXでお気軽にご相談ください。
今回の加工品について、写真を用いて工程を順番に説明します。
NC旋盤加工
1.材料位置決め
外径は加工しない為、引っ張り工具で挟んで引っ張れないので、既定の位置にストッパーを止めて、手で引き出します。
2.端面荒加工
端面荒加工用の刃物を使用し、端面を荒加工します。
3.内径荒加工
内径の荒加工用の刃物を使用し、荒加工します。
炭素鋼は切粉がつながりやすく、内径加工は特に厄介です。
切粉がつながらない様にかつ、排出が良い条件を出すのが大変です。
切粉がパイプ内に詰まると、チップの欠けや、ワークと一緒に回転してしまうなどの
悪影響を及ぼします。
4.外径センタリング加工(M10×P1.5)
次工程のネジ用の下穴の位置精度並びに穴の寸法精度維持の為
センターリング加工を実施します。
この工程によりドリルの基準の位置が決まる為、重要な工程になります。
5.∮8.5ドリル加工(M10の下穴加工)
外径のM10×P1.5のネジ加工の下穴を開ける
外周の穴あけの場合、ドリルが円周側に曲がって入ったり、位置がずれる場合が有ります、注意が必要です。
(M10×P1.5ネジ→10-1.5=8.5)∮8.5のドリルを使用します。
6.M10用面取り加工
タップ時のバリ、カエリの除去の為面取りをします。
7.外径M10タップ加工(ネジ加工)
本来は1回ずつタップ時にの油を差さなくてはなりませんでしたが
最近は工具が良くなり水溶性の切削油でも大丈夫なタップのシリーズが発売されています。
8.端面仕上げ加工
仕上げ用の刃物を使用し、端面を仕上げ加工します。
9.内径荒挽き、仕上げ加工
内径加工用の刃物を使用し、内径に出たタップ加工時のバリを除去します。
ただし、バリは完全には切削除去されずに内径側に戻される方が多いです。
見積もり時に記入しないととんでもない赤字の仕事になります。
今回は内径側にバリが出ないように加工すればOKとの事でした。
10.突っ切り
素材と加工部分を突っ切り、切り離す。
これでNC旋盤加工は終了です。
11.ベンチレース加工(突っ切り面仕上げ加工)
ベンチレースで端面を仕上げ,内径、外径の面取りも実施し、完成
これでこの製品の加工は終了です。
通常側面のタップ及び穴加工は旋盤部分は旋盤で、フライス部分はマシニングで加工工程を実施しなければいけなかったが、
最近は機械の発展でワンチャックで加工出来るようになりました。
この様な加工もお安く良い製品が加工出来ます。
見積もり、ご相談お待ちしています。
製品お笑い1口メモ
完成した製品をお客様に納品し、お客様でメッキ処理をしました。
お客様よりバリがすごいので見に来てくれと要求が有り急行しました。
明らかに内径側にバリが出ていましたが、冷静に考え、NC旋盤加工の為、仕上げ工程が抜けることは絶対に無いと思い
お客様でネジの検査をしてはいませんか?と確認したところ
やはり品質管理課で2個検査したとの事なので全数検査したところ2個発見出来ました。
最後にお客様に当社ではネジの検査はしませんとはっきり言えて良かったです。
その後は絶対にネジの検査はしなくなりました。
何も考えず不良だとすぐに呼び出される事への少しでも抵抗が出来良かったと思う出来事でした。
STKM13Aは、機械構造用炭素鋼の一種です。
炭素含有量が0.25%以下で、引張強度が370N/m㎡以上、伸びが22%以上の炭素鋼鋼管です。
鉄パイプ加工例