SUS304FB COLD 材をマシニング加工します

SUS304 12×14×31切断材のコールド材(COLD)を使用し

マシニング加工します。

SUS304FBはフラットバーの略で、角棒と呼んだり、

多種多様な呼び方、書き方及びサイズが存在します。

また、素材時の公差は切削時の一般公差と違い注意が必要です。

切削時の公差<素材時の公差=完成品での公差不具合の可能性あり。

表面のキズ、仕上がり寸法等、素材時の不具合の良否が不明の為、基本的に弊社は6面加工します。

設計者は素材のサイズ等にも気を使って頂くと安くて良い製品ができるようになります。

 

最近の問題点(注意点)として、今まで加工していた工場が辞めてしまい助けてほしいと言う依頼です。

図面が古く、図面変更の経緯も分からず、図面上は許される範囲でも、素材の傷がダメ、

素材の公差が図面寸法を満足しない等で価格と品質要求が大幅に かけ離れる場合が大いに有ります。

また、図面に記入されている材質が、一般に流通されていない等、今までの製品が不透明な場合が有ります。

 

フラットバー、角棒の素材時の表面仕上げの状態を下記に示します。

 

・コールド・・・冷間圧延をしたままのもの、表面は光ってツルツル、

        但し熱処理をしていないので硬い。

・ホット・・・・熱間圧延、熱処理、酸洗をしたもの、表面は白っぽく、ザラザラしている。

・HL・・・・・1方方向に研磨目がつくようにしあげたもの、主に建材関係に使われます。

・#400・・・表面を#400番バフで研磨したもの、顔の映らない程度。

 

マシニング加工

1。材料、素材入手

素材のバリを取りチャッキング、規格のフラットバー材を丸ノコで必要寸法に切断して納入してもらう。

数量が多かったり、切断が多い工場では自社の切断機を持っていますが、

基本的に材料屋さんで切断して頂き納入してもらいます。

今回は12×14のフラットバー材を32mmで切断して頂き加工します。

DSC01354 ←チャッキング

DSC01353 ←拡大

 

2。ラフィングエンドミルで荒加工

ラフィングエンドミルは荒加工の重切削用のエンドミルで、バリバリ削りますが、

表面精度は出にくいです。

表面精度をある程度出す場合は、下記写真の様な、ラフ&フィニッシュタイプのエンドミルもしくは

仕上げ用エンドミルになります。

加工数量が多い場合は両者の良し悪しが分かりますが、最近は各メーカー様で色々な種類の刃物を出すため分かりにくいです。

 

DSC01356 ←使用工具 拡大→DSC01355

DSC01357 ←刃物をワーク(加工物に寄せる)

DSC01358 ←拡大

エンドミルを回転させ切削油が出て加工が始まります。

加工時にはCAD/CAMでプログラムを作りますが、外周4角共に面取りをしておきます。

DSC01361 ←加工後

DSC01362 ←拡大

 

3。仕上げ用エンドミルで仕上げ

仕上げ用のエンドミルは、荒加工で残した仕上げ代0.05mm位を

回転を速くして送りも早く削るくらいが良いです。

DSC01365

DSC01364 ←拡大

4。端面仕上げ(上面)

今回の製品は幅が12mmの為、通常使用する∮10のエンドミルでは

端面の仕上げができない為、別の∮16エンドミルで端面を仕上げます。

DSC01372 ←写真の倍率で分かりにくいですが、

外周を加工したエンドミルより太いです。

エンドミルは外周の刃物と底刃(エンドミル先端)

で構成されます。

DSC01370

DSC01374 ←光の反射等で見ずらいですが

外周と上面が仕上がりました。

 

5。センターリング加工

M3の下穴のため、センターリングします。

DSC01376 ←刃物 拡大→DSC01375

DSC01377 加工後→DSC01379

DSC01381

 

6。メスネジの下穴加工

今回はロールタップを使用する為

M3の下穴ドリルは∮2.75を使用します。

DSC01384 ←ドリル 拡大→DSC01385

DSC01388 ←加工後 拡大→DSC01387

ロールタップを使用する場合、下穴の寸法公差が厳しいためセンタードリルを下穴径より少し大きくしておきます。

 

7。上面外周及びM3タップの面取り加工

DSC01391

90°のOkazaki製超硬ポイントドリルを使用し、外周及びM3の面取りをします。

面取りは角を削り面を作るなどの意味が有りますが、金属加工ではバリ取りの意味も有ります。

各刃物メーカーで面取り用の刃物は出ていますが、その時々で好きな刃物が有ります。

切れが悪いと、バリ取りの為の面取りに更にバリが返るなども、切削条件等注意が必要です。

DSC01414

切削条件、工具などできれいに面取りをします。

 

8。M3タップ加工

DSC01398

タップも各メーカーで出していますが、製品の材質、加工する機械

ネジのサイズ、長さ、寸法、加工方法で選びます。

大まかにはネジが止まり穴か、通り穴かによって

止まり穴スパイラルタップ・・・タップの溝がねじれており、切屑が進行方向と逆に排出される。

通り穴ポイントタップ・・・・・食い付き部分にねじれ溝を付けており、切屑が進行方向に排出される。

通り穴、止まり穴転造タップ・・盛り上げてネジを作るため切屑が出ない。

上記3点に分類されますが、すべてのタップに一長一短が有ります。

DSC01400DSC01399

下穴にタップを入れるとネジができます。

今回はロールタップを使用しましたが、メーカーによって呼び方が違います。

これで表面の加工は終了です。

 

裏面加工

1、裏面荒加工

DSC01406←チャッキング

表面加工を終えた製品をひっくり返し、チャッキングします。

DSC01407←荒引き工具寄せ

表面と同様の荒引用の工具を使用し、端面を加工します。

DSC01409←1度では加工しきれないので5回に分けます。

 

2、端面仕上げ加工

DSC01410←仕上げ工具寄せ

表面と同じ∮16の仕上げ用の工具を使用し、端面を仕上げます。

DSC01411←端面がきれいになります。

3、面取り加工

DSC01413←面取り工具寄せ

DSC01414←完成

裏面はタップ貫通では無い為表より面取りは小さくなります。

表面はM3の為∮3.2くらいの大きさの面取り

裏面はM3の下穴の為∮3くらいの大きさの面取り

 

以上で完成です。

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